ちばやま

ちば山の会2000年9月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel・Fax 043-255-9821


飯豊連峰登頂記


 山岳部の顧問としての山行は2回目となった。前回の八ヶ岳は雨で大変な思いをしたが、今回の山行は小雨の日もあったものの全体的には好天に恵まれた。コースは大石ダムより入山し、?差岳、北股岳、飯豊山、三国山を縦走し川入へ下山するというものである。この飯豊連峰は2000m前後の山なみであるが、日本海からの偏西風の影響で北アルプスの3000m級の植生と似ている。東北の代表的な山である。参加者は千葉高2年生の飯塚さん、内山さん、3年の石橋君、部長の吉田君、OBの中山君、池田君(共に大学1年生)と顧問の菅井教諭と私の計8名。全体の計画、装備、キップの手配等は部長の吉田君が、食料の計画、準備は2年生の女子諸君がやってくれた。

6日 22時40分に新宿駅に集合。参加者のほかにも今回の山行に参加できないOBや元山岳部顧問だった先生など見送りに駆けつけてくれた。ホームでは生徒たちが食料の分担などしている。蒸し暑いホームから23時09分発の列車(ムーンライト越後)で出発する。

7日 坂町5:55着、米坂線に乗り換え、越後下関7:28着であった。駅前で水を汲む所を探していると、タクシー会社の方が、自分の営業所の井戸水は美味しいので入れていけ、と仰ってくれたので、その好意に甘えポリタンを満タンにさせてもらう。しかし、タクシーには乗らずにバスで大石ダムへ移動する。ダムの橋を渡る前に入山届を出し、ヘビトンネルなる不思議なトンネルを抜けるとホオジロやシジュウカラが我々の入山を歓迎してくれた。ブナ林の中を静かに歩く。木のこすれあう音が誰かの笑い声にも聞こえる。 16:00大熊小屋(無人小屋)着。到着して間もなく雷雨となった。今日の小屋泊まりは我々のみ。談笑しながら生徒たちが夕食を作る。今日のメニューは焼きそばである。 19:00就寝。一人で沢の水を使ってウイスキーを割って飲んだ。

8日 4:00出発。日が出てくるとメボソムシクイ、ウソ、ウグイスのさえずりが始まる。大熊尾根沿いにはミヤマアキノキリンソウ、ハクサンコザクラ、イワイチョウ、オヤマリンドウ、タカネナデシコ、マツムシソウ、イブキトラノオ、クルマユリなど、沢山の花が咲き誇っていた。新六の池にて雪解け水で顔を洗う。山頂はもうすぐ。9:40?差岳登頂。山頂にて生徒らは校歌を歌う。その後もカラオケなしの歌合戦。OBが謎の缶詰「ホワイトアスパラ」「マッシュルーム」を披露。鉾立峰、大石山を経て14:00頼母木小屋着。テントを張る。夕食のご飯に芯があったのでラーメンの汁で煮るという献立。食後にスイカを食す。同じテント場にテントを張っていた2名と管理人の方々にも食べてもらう。大変喜ばれた。その後、全員でスイカの種飛ばし大会。誰の種が一番遠くに飛んだのかなー。

9日 2:30出発。頼母木山、地神山、門内岳、北股岳、梅花皮岳、烏帽子岳と雪渓を見下ろしたり、上を歩いたりする。御手洗ノ池を過ぎればもうすぐ天狗岳だ。この日もハクサンシャジン、オニアザミ、イワテトウキ、ハクサントリカブト、トモエシオガマ、ヤマハハコ、ヨツバシオガマ、ニッコウキスゲと沢山の花々を見た。11:00御西小屋着。不安定な天気なのですぐにテントを張る。午後になり雷雨。雨も雷もすごかった。ここでは、毎日のことらしい。その後、虹がでた。今日は私の誕生日でした。

10日 3:40出発。御西小屋、飯豊山、種蒔山、三国岳を経て川入りへ下山。途中のクサリ場でてこずっている生徒もいた。15:00川入りキャンプ場着。最後の夕食は半分レトルトカレー(なんだかわかるかな?)

11日 5:00起床。飯豊鉱泉に入り帰途へ。バスの運転手は蝿叩きでアブを追いかけていた。デジカメで我々の写真を撮り後で送ってくれるという。運転中も飯豊の歴史をずっと語ってくれた。感謝。ということで夏合宿は終了。部長のバトンが後輩に渡された。
         

                             文:大塚 直樹

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