ちばやま

ちば山の会2001年6月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel%Fax 043-255-9821



マチガ沢雪上訓練に参加して


 私が4月1日にちば山に入会して初めての山行がこのマチガ沢雪上訓練です。雪山/登攀道具を持参する山行は18年ぶりですが、以前使っていたピッケル・ハーネス・ヘルメットは誰かに貸したまま行方不明なので、東京まで買いにいって格好だけはとりつくろって出かけました。集合場所の千葉市役所前には10分以上前に着いていたのですが、待てど暮らせどメンバーは現れず、小倉さんに電話してみようかと思っていたところへ、なぜか柴田さんが自転車で登場。皆が待っている裏の駐車場へ案内してもらって、めでたく出発することができました。

 「仲間と車で山に出かける・・・」これは私がここ数年あこがれていたことです。マイペースで登れて特に誰に気兼ねをすることもない単独行を十数年単続けていた私は望みどおり自由気ままに多くの山に登ってきましたが、一方で山登りの別のいろいろな楽しみを失っていることにも気づいていました。それからもうひとつ、昨年の夏にたまたま押し入れを整理していたら、昔買って使わないままになっていたワラジが2足出てきたのです。沢登りは単独で行くものではないことぐらいは知っていましたが、行きたいと思う気持ちを押さえ切れずに、丹沢の葛葉川本谷へ出かけました。久しぶりに沢登りの楽しさに味をしめた私は丹沢や奥多摩の沢へたて続けに5回ほど行ってしまったのですが、いくら初級コースを選んだといってもやはり沢、一人では限界があります。ある時などは完全装備のパーティーに追いついてしまい、滝の直登をゆずられて巻くに巻けなくなり、ヒヤ汗もので登り切ったこともありました。さすがにこんなことを続けていたらダメだと思い、以前からホームページで活動概況を知っていたちば山に入会させていただいた次第です。

 こんなことを考えているうちに車は土合駅に到着、手際良く新品のカマ天を待合室に張るとささやかな宴会の始まり。明日(というか今日)は7時に出発するというから早く寝たほうがいいのではと一人思っていたのですが、やはり少量でもコースを一通消化しないといけないのがちば山スタイルでしょうか。かくして消灯は2時となりました。

 起床するとお山は晴天で早くも胸が高鳴ります。訓練に必要な道具だけを持って出発。湯桧曽川ぞいの道も20数年ぶり、旧友に会ったような気分で前方にそびえる残雪の山を眺めながら歩いていくと、マチガ沢の出会いに到着。訓練の場となる旧道上の斜面には10分あまりで着きました。早速橋本リーダーの指導のもと、キックステップ登降やグリセードの練習を開始したのですが、年甲斐もなくはりきり過ぎたのかバランスを崩して前方一回転宙返り着地失敗で右肩を強打し、開始後わずか40分でリタイヤとなってしまいました。なんともホロ苦いというかみっともないデビューとなってしまいましたが、帰りに眺めた一ノ倉沢のすさまじい岸壁やその晩のシェフ北爪のフルコース料理と皆さんとの楽しいおしゃべりは忘れられないものになりそうです。

 メンバーの皆さん、特に橋本リーダーにはご迷惑をおかけしたこと、深く反省しております。帰宅後に病院へ行ったら鎖骨骨折だそうで、大リーグギプスのようなバンドで固定されてしまいました。バンドが取れるまで1ヶ月、リハビリ2ヶ月だそうです。しばらく謹慎しておりますので、復帰したらまた仲間に入れてやってください。



                         柘植 秀樹

BACK