ちばやま

ちば山の会2002年6月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

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勝手に連載全3回 : 都内の川歩きの魅力(第1回)石神井川


私が一時期はまっていた都内の川歩きのご紹介です。これから季節もよくなるので、山登りの合間に試みてみませんか。日帰りで気楽に楽しめます。

以前東京板橋区の十条駅近くの客先に常駐して仕事をしていたことがありました。会社の前には川が流れており、両岸は公園化されていて、昼休みにはサラリーマンの憩いの場になっていました。私も昼食後には散歩するのが日課になっていましたが、そのうちにこの川のことがとても気になり始めました。いったいこの川はどこから流れてくるのだろうか・・・・。家で調べてみると、この川は石神井川であることが分かりました。水源は都立小金井公園付近、流程は約25kmで隅田川に合流します。

早速休日に水源から河口までを探るハイキングに出かけることにしました。持ち物は道路地図と傘くらい。途中にコンビニやレストラン・自動販売機がいたるところにありそうなので、とても気楽です。JR中央線の東小金井駅で降りて小金井公園を目指します。水源を探すのも楽しみの一つですが、結構難しく、その後のいくつかの川の探検でもうまく見つけられたことはほとんどありません。たいていは付近を行ったり来たりしてようやく探し当てるのですが、石神井川のときは偶然にも一発でたどり着くことができました。小金井公園と小金井カントリー倶楽部の間の道がか細い流れを横切るところに「石神井川水源地」なる立て札がありました。細い流れは塀の向こうのゴルフ場へ続いているので、真の水源はゴルフ場でしょうが、あきらめてここからスタートです。川沿いには特に道もないので、雑木林や畑の中を適当に歩いていきます。そのうち住宅地に入ってきたのですが、必ずしも川沿いに道があるわけではないので、現在地点で川はどちらの方向にあるかを頭に入れておいて、なるべく川から離れないように歩きます。ただ、川も勝手気ままに流れているので、そのうち川が行方不明になってしまうことがあります。そんなときには道路地図や時々ある案内板などで探しますが、思いもよらないところで出会うこともあります。川のほうが心配になって近づいてきてくれたのかもしれません。住宅地はこのように川下りでは一番やっかいなところです。

こんな調子で歩いているものだから、なかなか距離を稼げず、豊島園を通過した頃は予定時間を大幅に超過していました。結構疲れたのでレストランで遅い昼食。ビールで元気を取り戻すつもりが、疲労感倍増で戦意も低下してしまいましたが、これからはルートファインディングも楽になることを期待して再スタートです。このあたりから期待通り、川沿いに道が続くようになり、距離を稼げるようになりました。川幅も広くなり、両岸をガッチリ護岸されて都心の川らしくなってきます。やがて見覚えのある風景に出くわすと、仕事先の会社の近くに出ました。ここからはいよいよ終盤で、JR王子駅近くは飛鳥山公園として整備されているところですが、また川を見失ってしまいました。都心の川は暗渠になっているところがあり、その出口が分からないのです。現地案内板で探しあてたのですが、再び現れた石神井川は運河のようになっており、どす黒い水が不気味です。工場地帯を流れる様は殺風景そのもので、都心の川の哀れな末路です。あまり散策という雰囲気でもなくなってきました。陽もすっかり傾いて遠くにネオンサインや街灯がちらつく時間になってしまいましたが、河口を見届けようと歩いていくと、ついに歩行者行き止まり。もうその辺には隅田川があるはずです。やむをえずマンションの外階段を失礼して登ると、眼下で石神井川が隅田川に合流していました。

石神井川では結構しごかれてしまいましたが、以下都心の川歩きをするときの注意事項

(1)道路地図でザッと推定した距離よりも実際の歩行距離は1.3倍くらいと思ったほうがいい。川はクネクネだし、川沿いに道があるのは普通中〜下流のみで、上流部は目視の距離よりもかなり歩かされる。
(2)暑い時期は大き目の魔法瓶必携。石神井川は8月中旬に決行したので、自動販売機に出会うたびに飲料を買っていたためえらい出費。やはり適季は春や秋、寒いのが平気であれば冬も味わい深い。

以降いろいろな川を歩きましたが、結局私が歩いた川の中では石神井川が最長、またルートファインディングで最難関でした。次回は神田川、妙正寺川、善福寺川を紹介します。


                         柘植(記)

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