ちばやま

ちば山の会2002年10月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel%Fax 043-255-9821



北アルプス縦走と沢登り


(高瀬ダム〜烏帽子岳〜野口五郎岳〜水晶岳〜鷲羽岳〜雲ノ平〜薬師沢小屋〜赤木沢〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜双六岳〜槍ヶ岳〜上高地)

<初日>
急行アルプスで、信濃大町へ降り立つ。「まつど岳人クラブ」の中野さんと出会った。餓鬼岳、貧乏沢経由で北鎌に登るらしい。
6:45 高瀬ダムを出発する。7:10 水場を過ぎて、いよいよブナ立て尾根の急登が始まる。7:50 さすがに辛い急登だった。早速最初の休憩をする。その後も30〜50ぐらいの間隔で休憩をする。天気は曇り気味だけど、隣の稜線がよく見える。登山道は、ブルベリーが実を付けている。11:10 烏帽子小屋に到着。曇ってきたと思ったら、雨が降り出した。荷物を小屋に置いたまま、サブザックで烏帽子岳山頂に向かう。雨は直ぐに上がった。山頂までの道は、広々とした尾根でコマクサが咲き乱れている。11:50 烏帽子岳山頂に到着した。登山者は他に一人しかいなかった。明日から歩く稜線を眺めながら写真を撮っていると、音を立ててカメラが壊れてしまった。どうやら、ピントを調整する(レンズを動かす)ギヤが壊れてしまったようだ。マニュアルフォーカスで撮ろうと思ったが、それもできなかった。12:30 再び小屋に戻って、少し離れたところにテントを張る。水場はない。夕方に雨が降った。

<2日目>
3:00起床、4:30出発で、歩き始める。雲はあるが、近くの稜線はよく見える。1時間おきに休憩をとりながら歩く。7:10 野口五郎のピークに着いた。水晶から読売新道の稜線や、湯俣川を挟んだ山はよく見える。湯俣からの道と合流し、更に歩く。9:30 水晶小屋に到着する。サブザックを背負って水晶岳に向かう。水晶岳までの道は岩稜帯が続き、人が多くにぎやかだ。10:00 水晶岳の山頂に到着した。景色は何も見えない。
10:30 水晶小屋に戻り、鷲羽岳に向かう道を歩き始めた。11:00 岩苔乗越を通過する。多くの登山者が休憩している。ここで荷物を下ろし、水晶岳を往復する人が多いようだ。11:15 ワリモ岳の下で休憩する。更に天気は悪くなっていく。11:45 鷲羽岳山頂に到着する。風が非常に強い。12:30 一気に駆け下りて三俣山荘に到着する。ここは水も豊富で、快適なテント場だった。雲の切れ間から鷲羽岳が迫っている。この一帯は小雨が降ったり止んだりのハッキリしない天気が、数日続いているとのこと。念のため、黒部源流、赤木沢方面の情報を聞いてみると、「水量はさほど増えていない。」「毎日かなりの入渓者がいる。」の情報をもらった。ハッキリした情報は当日の薬師沢小屋で得ることにした。その晩は雨が降り続いた。

<3日目>
3:00 起床したが、雨は続いている。出発を遅らせることにした。5:40 霧雨の中を出発。雲ノ平への登り返しは思いの外辛い。6:40 急登が終わったところで休憩。霧で遠景は見えない。展望の利かない雲ノ平を横断する。9:00 アラスカ庭園に着く頃になると、空は晴れ渡ってきた。このまま雲ノ平を後にするのももったいないので、大休止をする。黒部五郎がよく見える。薬師沢への下りは、思った以上に大変だった。苔むした岩が湿って、更に泥が付いていて滑りやすい。登ってくる人は、這い蹲って登ってくる。それを見るだけで疲れてしまう。11:00 薬師小屋に到着する。少し早いが今日はここまでとして、明日の沢に備える。広がる青空の下、濡れたテントやシュラフを乾かし昼寝をする。小屋のご飯をたらふく食べる。ごろごろしながら本を読む。など、至福の時間を過ごす。明日の天気は前線の動き次第で、雨が降って沢は増水の可能性があるようで気が許せない。

<4日目>
5:00 に小屋の朝飯を食べて、5:30には出発した。(既に4:00頃に出発した人もいたようだ。)小屋で知り合った沢田氏と同行することになった。天気予報は「晴れ時々曇り、のち雨」、青空の下入渓する。河原の広いところにテントを張っている連中がいた(幕営禁止だけど)。黒部の源流を目指すそうだ。水量もさほどでもなく、快適なスタートだった。ゴルジュ帯を高巻きして、しばらく進む。7:15 堰堤滝が見えると赤木沢の出合いに達した。ここも高巻きして、赤木沢に入る。単独の女性とぬきつ抜かれつで進む。赤木沢にはいると、急に水量が減り、どこまでも流れの中を歩いて行ける。非常に快適だ。両側に草原とお花畑が広がり、青空の下に滝が連続していて気持ちがよい。日は差し込んでいるが、黒い雲が接近しつつあるので、先を急ぐことにした。

最後の難関30mの滝に到着すると、行していた単独の髭づら男性(ジャック中根似)が休憩している。ちょっと難しい高巻きを登り詰めると、さっき追い抜いたはずの女の子がいる。どうやら、もっと簡単な高巻きがあったらしい。9:20 赤木平を経て赤木岳に突き上げる沢と中俣乗越にでる沢との出合いで、沢田氏とお別れする。ここからは、単独の女の子(今泉さん)を加えた3人で遡行することにした。源頭近くなり、先行していた髭の男性が右股へ向かったが、私たちは水量の多い左股へ向かった。更に二股があり、私たちは左へ進み、彼女は右へ進んだ。いよいよ水流が無くなり、草原の踏み跡になった。背後には薬師岳が迫る雄大な草原だった。しかし、この踏み後はハイ松帯に突っ込んでいった。結構深いハイ松だ。右を見ると目指す登山道が見えている。どうやら、左にきすぎたようだ。直ぐ右にも踏み後がありそうなので、ハイ松を乗り越え右に行くと、ハイ松の中で今泉さんが難儀していた。既に、目指す中俣乗越よりも上に来てしまった。少し歩いて、右にでることにした。すると再び草原にでたが、このまま登山道に戻るには、お花畑を横切らなくてはならない。それは忍びない思いなので、ハイ松帯からいきなり登山道に出られそうなルートを選んで、登山道に戻った。10:40 無事登山道に戻ることができた。3人そろって小屋で作ってもらったお弁当を食べる。天気が悪くなりそうなので、早々に黒部五郎方面に歩き始める。思った以上に長い登りに、休憩のタイミングも失う。12:25 山頂方面の分岐に着いた。ガスで何も見えないが、空身で山頂を往復し、12:35に再び、カール経由で歩き始めた。雄大なカールを眺めながら小屋を目指すと、途中から雨が降り出したので、更に急ぐ。1:45 黒部五郎小屋に到着した。気持ちの良いテン場だが、雨が時々降ってくる。北爪さんがいるかもしれないと思い、きょろきょろしたが姿は見えなかった。翌日は、槍までの長〜い道のりの予定なので早めに寝た。

<5日目>
3:00 起床 雨が降っているので、この日は双六までとし、出発を遅らせた。(二度寝した)7:00 小雨の中出発する。進めば進むほど雨が強くなってくる。ザックは水を吸ったのか?だんだん重くなっていく気がする。8:45 三俣蓮華のピークに立つ。何も見えないので、足早に双六に向かう。雨も強くなり、風も強くなってくる。下から吹き付ける雨で眼鏡が湿って前が見えない。9:55 双六岳の山頂を通過した。風は飛騨側から吹いていたので、山頂を過ぎたら若干弱まった気がした。10:35 双六小屋に到着した。 小屋の入り口はずぶ濡れの人でごった返していた。テントを張り、昼寝をしていると風が強くなってきた。外では強風の中で悲鳴を上げながらテントを張っているパーティーがいる。しかし、夕方には弱まり、夜には星が見えた。

<6日目>
3:00 起床、星は見えないが天気は良さそうだ。4:30 ヘッテンを付けて出発する。5:00 最初のピークで休憩。槍ヶ岳と北鎌の稜線が美しい。5:55 硫黄岳を通過する。常に槍を見ながらの登りは疲れを忘れる。 振り返れば昨日まで歩いた山々がよく見える。展望は利くが、快晴ではない。7:15 千丈乗越を過ぎ、西鎌の急登が始まる。槍の肩を目前にして、猛烈なペースの学生4人組に追い越された。聞けば5:30に双六を出発したらしい。8:20 槍の肩に到着。山頂方面は渋滞している。私たちも渋滞に加わった。空は晴れ渡っていたが、渋滞中にガスが上がってきて、見る見る景色は見えなくなった。9:00 渋滞を抜けて山頂に到着した。ガスに覆われているものの、時々雲の隙間から下界が覗けた。一気に槍沢を下山することにした。休憩もそこそこに下る。13:00 横尾に到着。今日はここまでとして、テントを張った。晴れてはいるが、夕立がありそうな雲である。県警のへりが行き来している、どうやら穂高で滑落した人がいたらしい。夕方には雨が降り出した。早く寝たが、隣のテントは10時過ぎまで大宴会をしていた。

<7日目>
3:00 起床4:15 出発で歩き始める。明神岳が美しい。6:30 頃にかっぱ橋を通過する。天気は良さそうだが、穂高方面は雲がかかっている。始発のバスで帰路に就いた。



                         白井x2(記)

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