ちばやま

ちば山の会2003年3月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

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ネパール ランタン谷トレッキング山行報告 その2

12/28(土)快晴
高度障害の影響も殆んどなくなり皆足取りが軽い。タンセプ直下の急坂で馬に乗った人が駆け下りてゆく。チェックポストで許可書のチェックを受け最初に宿泊したゴラタベラのロッジ前で休憩する。少し下ると原生林となり苔やシダが絡みつき猿も姿を見せる。ドライフラワー状になった花、鳥の姿も目立ち始める。道は急坂となり川沿いを辿り、谷は益々深く流れは急峻になる。昼食場所のグムナチョクは川の辺にあり樹林の間にランタンリルンを望む。更に1時間下ると林に囲まれたラマホテルの集落である。宿泊したロッジは集落の一番高い所にありソーラーパワーにより電灯が灯る。夜間銃声を2発聞く。

12/29(日)快晴
川沿いを暫く下り、吊橋を渡ると大岩の前に土産物を並べたバッティがあり休憩する。道は左岸沿いとなりこの辺からドゥンチェまで分岐が多い。道標は皆無で人通りも少なくガイドの先導がないと道に迷う。しかも谷の中の鬱蒼とした森の中では日も差さず、地図(100000万分の1)にも分岐は明記されていない。支流の荒れた沢を渡り花に彩られたバンブーの集落を抜け、さらに1時間下ると昼食場所のバイロに着く。ここのバッティには猫がいて対岸には崩壊した岸壁が迫っている。つづら折れの道を急登すると歌声が聞こえてきた。シャブルの村を真正面に望めるバッティに着き休憩する。正面の尾根には段々畑が広がり、左に山腹を大きく巻いて橋を渡り緩やかに登るとシャブルの村である。電柱があり子供達がボールペンをくれとせがんでくる。棚状になった丘に建てられた民家の庭先を横切り、村の一番高い所に建つロッジに辿り着く。ロッジは3階建で窓枠には彫刻が施されている。カボチャが屋根に置かれており、パラボラアンテナは石で固定されている。夕闇に霞むランタンリルンがひときわ高く聳え立つ。

12/30(月)快晴
トレッキング最終日。ロッジ街を抜けて左の山腹を急登し花が供えられたチョルテンの前で1回目の休憩を取る。黒松の木が多くなり20CM位の長い松ボックリが落ちている。北西の方向には段々畑の向こう側にガネッシュ・ヒマールの白い峰々も見えてきた。水車で動くマニ車があり、鐘の音が響き渡っていた。学校もあるブラバルの集落を抜けた所で2度目の休憩である。腰にククリ(山刀)をつけた子供達が数人いる。更に3度目の休憩を石積みのある菩提樹の木陰で取る。林道に出るとバルクーの村である。ここで昼食となりガーリックチキン、チキンカレーを注文したが、生きている鶏をその場で潰して料理するのを見たのは初めてであった。食べ残した骨を求めて犬や鶏が足元にやって来た。林道を下ると山羊の群れと出合い、丘の上のドゥンチェの村に到着する。ここには土産物店はないが、警察署、服の仕立て屋(ミシンがある)、文房具、ククリラム酒を売る酒屋、町はずれの丘にはチョルテンもあった。村を散策しバナナ、オレンジ、ドーナツを購入した。ロッジのテラスからはランタンリルンの最後の雄姿を眺めることができた。

12/31(火)晴れ、カトマンドゥは夕方雨
チャーターした車でカトマンドゥに戻る途中マオイストの影響のためか5、6ヶ所で厳しい検問を受ける。遥か前方のカトマンドゥ盆地は雲海の下にあり菜の花畑が目につき始める。赤い日干し煉瓦の家々が目立つようになるとトリスリの町に到着する。カレーの朝食を済ませ、次の休憩地のカカニで苺を頂く。屋根に20人位人を乗せたバスを何台か追い越し、水色と紺色の制服を着た学校帰りの子供達を眺めながら喧騒のカトマンドゥ市内へ入って行く。Hサンセットビュー内のレストラン「ヒマラヤそば処」で天ざる蕎麦を頂く。タメルに出掛けた直後雨模様となり早めにホテルに戻る。

1/1(水)晴れ
リンジンさんの案内で市内を観光する。パシュパティナート(ヒンドゥー教寺院、川に面した火葬場で4、5体の荼毘にあう)、ボダナート(ネパール最大のチベット仏教寺院)、タメル(買い物とインド料理)、パタン(古都散策)、フェアトレード(生産地の女性の自立を支援する)手工芸品店を巡る。

1/2(木)晴れ
今回の山行だけでなく市内観光のガイドとしてお世話になったリンジンさんも見えホテルを後にする。予定より3時間程遅れて離陸。ヒマラヤの眺望が素晴らしい。香港では九龍のホテル近くの路上に面した食堂で夕食をとる。店先に並べられた食材を選び料理してもらう。(マテ貝、シャコ、鶏肉御飯、チンゲン菜、麻婆豆腐等)

1/3(金)晴れ、成田は雨
香港の空港レストランでお粥と焼きそばの朝食をとる。ほぼ定刻に離陸、帰国の途につく。成田空港で荷物が1個出てこないというトラブルが発生したが数日後届く。


                         加藤(記)

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