ちばやま

ちば山の会2005年01月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel・Fax 043-255-9821



裏妙義の沢(中木川)

日時11月20日(土)〜21(日)
メンバー上茂(L) 小俣(記録)

 行く秋を惜しみながら、落ち葉と紅葉の西上州を楽しんできました。国民宿舎裏妙義の小広場にテントを張り、ここをベースに2本の沢を遡行。

 その(1) 谷急沢左俣    11月20日

 中木川林道の三方境登山口に車を止め(5〜6台駐車可)8:20、さらに女道登山口まで行く8:45。 谷急沢下部の釜を腰まで浸かって遡行している写真がガイドブックに載っていたため、下部をパスして女道渡渉地点から入渓することにする。女道は、堰堤脇の斜面の急登から始まる。尾根を乗越して谷急沢側に下りる。9:15〜30入渓準備。9:47すぐに中俣沢出合。沢は、ツルッとしたナメ状の小滝の下に釜を持つナメ滝が所々にあり、あとは大石のゴーロ歩きといった感じ。紅葉をめでながら10:30二俣に着く。右俣をふさぐ様に巨岩がのしかかる。二俣中央部に赤テープを見つける。

この後すぐに小休止(10:45〜11:00)をとるが、この時左沢への分岐を見失ったらしく、右沢を詰めてしまう。左沢の"両方からかかる15mの滝が現れない"と言いながらどんどん遡行していると、とうとう稜線に出てしまう11:35〜50。大烏帽子の稜線にしては良く踏まれていると思っていると標識が見つかり縦走路であることが判明。谷急山への登り途中で、大烏帽子稜線に寄り道をする(〜12:40)。12:50〜1:10山頂。先客あり。船橋山の会の2人にて、谷急沢を出合から遡行したとのこと。水に浸かることなく下部の遡行ができたと聞き、惜しい事をした! 晴天にて展望を楽しむ。北面の浅間山からはるか榛名山までの伸びやかな山々の連なりに見とれる。

 谷急山のアップダウンの激しい稜線の道を下り、大遠見峠へ2:00、さらに三方境まで足を伸ばし(2:10〜20)下山。紅葉の美しい山腹をくだり、中木川を渡ると林道に着く3:20。



 その(2) 烏帽子沢左俣     11月21日

 寒いので早く出発してもと、6:00頃までのんびりシュラフにくるまっている。朝食ものんびり食べていると、出発が遅れてしまい、7:55となってしまう。

 まずは、国民宿舎わきから籠沢登山道に入る。8:25木戸通過。左には風穴尾根の岩壁がせまる。鎖場を超え、烏帽子沢出合で右折する登山道と別れ、チョロチョロと水流のある正面の烏帽子沢に入る。すぐに巨大なチョックストンの滝が行く手を遮る。入渓準備8:40〜9:00。高巻きルートの右ルンゼに残置ロープが見える。落ち葉の詰まったルンゼを登り、コブコブの岩を左へトラバース、小尾根に登りつく。尾根を少したどり、左へ下降。懸垂を交え沢に下りる。そこはゴルジュの中で、すぐ上のチョックストン滝右横のスラブを登る。すぐに二俣9:45。右俣には赤テープあり。左俣にはかなり大きな枝沢が入ってきて三俣のように見える。中央の左俣を遡行すると、崩れかけた炭焼き釜のある滝に着く。柱状節理の階段状の滝である。小休止10:00〜15。

 これを登るといよいよ核心部。突然、U字谷状のゴルジュの中に垂直の滝が巨大な階段となって立ちはだかる。圧倒されながらも、最初の滝にとりつく。この後、緊張の連続で、気の休まる事のない4時間半を過ごすことになる。ガイドブックには、初級遡行時間1:30とあるが、力量のあるパーティーの事だと痛感。逆層気味の細かいホールドの滝が続き、登り・巻きに苦労しながら、最後の6m滝を登り終える。本には"ナメ状の沢床をつめるだけ"とあるが、とてもそんな感じではなく、まだまだ核心が続いている。左右に分かれるルンゼのどれが正解かの記載もなく、ルートの選択にも苦労する。最後はルンゼ奥の4-5mの岩を登り枝尾根に出る。少しホッとするが縦走路にでるまでは気が抜けない。上茂さんの好リードに助けられ、無事遡行終了。2:55縦走路に出る。一度も休みも水も食事もとっていない事に気付く。どっと空腹感が押し寄せてくる(〜3:15)。

 山方境経由(3:30)にて下山。国民宿舎着4:30。


                                 小俣

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