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八ヶ岳西面

日時3月19・20日
参加者柘植(L),小俣(記)

 当初、谷川岳南面の阿能川岳から国境稜線への縦走を予定していたが、今年は大雪だったため厳しいラッセルになるとのことにて、八ヶ岳西面のバリエーションルートに変更となる。天候に恵まれた二日間で、充実した山行だった。千葉を前夜発、小渕沢道のえきで仮眠(トイレに暖房がありGood)。翌朝、鉢巻道路を経て美濃戸口へ。7:20発柳川北沢経由、赤岳鉱泉(10:40~50)を経てベースの行者小屋へ入山11:40着。

3/19(土) 阿弥陀岳北稜     快晴

 テント設営後、北稜へむけて出発(12:30)。文三郎道よりすぐに中岳沢へ入る。途中、右手尾根へのぼっているトレースを見つけ、少し登ってみるが、ルートではないと判断。ふたたび中岳沢を詰める。やがて、樹林帯の木がまばらになり、稜線が見渡せるひらけた辺りに出る。そこより、右上の尾根へ向かって明瞭なトレースがついている。登りきった地点は、ジャンクションピークの上部で、展望が開ける(2:00)。北稜は美しい雪稜にて、きれいなカーブを描く稜線を登高。かなり急な草付きの雪稜を登りきると、第一岩峰の基部に着く(2:50)。ここで先行パーティと出会う。第二岩峰を登っていると、彼らが懸垂下降してくるので、どうしたのかと思っていると、アイゼンを歩行中に無くしたので回収のために戻るらしい。その後、幕場で隣のテントとわかり、たずねると「無事見つかった。これで明日も登れます」とのこと。

 第二岩峰を登りナイフリッジになった雪稜を抜け、広くなった雪面を登ると阿弥陀岳頂上(3:20)。時間も遅いのですぐに下山。12月の南稜の時と違い、しっかり雪のついた一般道を一直線に下降。コルより中岳沢に下り、行者小屋へ(4:55着)。さすがに3月下旬、日照時間も長くなり、八ヶ岳西面の雪稜は西日をうけて5時とは思えないほどに明るく照らされていた。

3/20(日) 赤岳主稜       晴れ      

 目覚ましをかけずに就寝したら、寝坊をしてしまい、出発が6:30になってしまう。人気ルートのため、きっと込み合っていることだろう……尾根上に出た文三郎道から主稜とショルダーリッジに取り付く人々が見える。中腹より取付点へむかって赤岳沢上部をトラバースするトレースに入る。取付のチョックストンのあるチムニー下に着く(7:30)と、関西の3人組が登っている。待つことしばし8:00頃より登りはじめる。1Pめ、手にあまる大きさのチョックストンを苦労して乗り越える。そのまま、チムニー状の岩溝を登っていると、後ろの若いクライマーが"お先に"と言って左側の雪面を登って行く。しまった!もっと楽に行けるコースをよく見るべきだった。1P終了点にいた柘植さんによると、右手からもう一人が現れ2人組のパーティになったとのこと。その後は、関西3人組→我々→若い二人組の順で、渋滞しながら登って行く。2Pめ、小さめの私にとって少しホールドが離れて感じるが、1Pめに比べまだ楽に登れた。高度を上げていくと、視界が広がり、遠くのアルプスの山々がせりあがってくる。3Pめ、雪稜途中のビレ一点でフォローのためのATCをセットしようとして失敗。雪面をコロコロと転がっていくATCを空しく見送る。ここからエイト環で確保。手袋をつけた手での操作、落とさないための工夫をどうすればよいか宿題になる。中間部は主稜の右壁を登るようなルートになっている。これが稜線上にもどる上部出だしの岩場で前の3人組を待つこと30分以上。風が強く吹きつけ、寒さを感じる。このピッチが核心らしい。岩場を越え、右へ回り込みクラックを登る。すこしいやらしい感じだが、そこはセカンドの安心感で、ていねいにホールド・スタンスをひろいながら越える。この後、階段状の凹部の岩場をこえると、急に緩斜面となり、まもなく終了点。ショルダーピークと北峰の間に出る。赤岳北峰まで辿り、一息入れる(12:15~30)。下山は地蔵尾根経由で行者小屋へ(2:00着)。テント撤収後(2:45)、美濃戸口へ下山(5:45)。

以前より行ってみたかった八ヶ岳バリエーションルートにチャレンジすることができ、リーダーの柘植さんに感謝。ありがとうございました。


                                 小俣

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