TOP  2002年山スキーの記録 

ちばやまの会 山スキーの部屋
Chibayama Back Country Ski
富士山山スキーの記録(吉田大沢)  5月12日
 
行動記録晴れのち雨
時間 位置・行動 高度
3:10 千葉市役所出発  
5:30 富士山吉田口5合目P着  
6:10 出発、天気は晴れ、山頂は雲の中  
6:40 6合 休憩1  
7:40 最初の小屋  
7:50 トモエ 7合  
8:00 休2  
8:15 富士一館 7合 2800m
8:25 最初の鳥居  
8:30 東洋館 風強し  
9:05 8合 休3 3000m
9:50 白雲荘 少し頭がくらくらする。 3200m
10:40 アイゼン装着  
11:00 須走口分岐  
11:20 8合5勺御来光館 3450m
12:10 無事登山道に戻る。  
13:00 菊池さんにTELする。 2600m
  この間、菊池は3500m位の地点でガレ場をトラバースし雪渓の滑降開始地点から滑降―2800m付近の雪渓末端まで滑降  
14:30 5合Pに着  
18:30 千葉市役所帰葉 0m

今年の雪消えの速さは異常で、山スキーヤーにとっては受難の年であった。昨年は同時期富士宮ルートを挑戦したが、残雪が少ないため、富士吉田ルートを選択した。天候が不順で、18日か19日のどちらか天気の良い方を直前に決定した為、植草君と二人の山行となった。

スバルラインからは青空をバックに吉田大沢の大きな雪渓を抱いた豪快な富士山が見られ、予報が良い方へ変化しているような錯覚を感じた。

この時期、御来光見学のお客さんを対象にしてか夜中からスバルラインは開通している。5;30順調に5合目Pに到着した。今回は昨年の反省から、出来るだけ軽量化。スニーカーまがいの軽トレッキングシューズで担ぎ上げることとした。6:10出発6合目までは横行.2800m7合目から上方に雪渓がつながっていた。9:50白雲荘(3200m)に達したが、私は昨年の経験と軽量化のため、体調は良かったが、植草君は少し頭がくらくらする軽い高山病様症状が出現した。10:40スキー靴を履きアイゼンを装着した.高度が上がるに従い風が強く、雪面が固くなってきている。11:20、8号5勺御来光館(3450m)付近ではガスが掛かって来ており、これ以上高度を稼ぐことは危険と考え、ガレ場を横へトラバースし雪渓の滑降開始地点に到達した。この斜度30度弱の地点では安定して準備できるところは少ない。準備中、突き刺しておいたスキーが片方倒れて急斜面をガスの中に消えていった。慌ててゴーグルまで流してしまい、サンザンであった。気を取り直しアイゼンを付け直して慎重に斜面を下ったが、それほど雪質は硬くなっておらず標高差で100m位下ったところに、突き刺さっているスキー板を発見しほっとさせられた。斜面はやや波があるものの滑りやすいザラメ、2800mの雪渓末端まで標高差約600mの滑走を楽しむことができた。

雪渓の途中で止まっていると、時々小さな落石が音もなく下ってくる。数はそれほど多くないため十分避けられるが、注意すべき点である。

植草君はスキー靴の調子が悪く、ハードバーンの恐怖のためか登山道を下った。

富士吉田ルートは北東斜面のため、他の斜面に比べ残雪は多いが、早い時間に日が陰るため、暖かい安定した日を選ばなければ、かなりハードな条件となる。今回もやや不安定な天候で、登頂は始めから無理と考えていたが、やはり、8合目を越すと、気象条件、身体条件など、種々問題点を克服しなければならない。高山病対策は軽量化などが成功し、私は問題なかったが、気象条件が第一条件であることを今年も痛感させられた。これからも続く限り挑戦してみたい。