十石山山スキー報告

【山域】 長野県 十石山(2524m)
【日時と天候】 2007年3月3日晴れ上部では曇り、4日上部はガス下部は晴れ気温高め
【メンバー】 CL渡辺トシ、菊池、長池、岡田
【行程】 3日:白骨温泉8:20−分岐点9:25−急坂を登り切った所10:05−東尾根−十石避難小屋13:20−避難小屋下の中斜面(標高差約150m)2本滑走−十石山避難小屋泊
4日:十石山避難小屋8:20−東尾根−白骨スーパー林道10:50−白骨温泉11:10

料金所付近の駐車スペースに車をとめ、ザックにスキーをつけ、夏山テント縦走に負けず劣らずの重量を担ぎ上げるつぼ足歩行から始まった。41歳のCL、63歳、50歳の3人はハーフを1時間40分ほどで走るツワモノ揃い。私は4年ぶりに南アルプス桃源郷マラソンを目指してトレーニングを少々始めたものの1時間はかかる平均的58歳である。シール登行の急斜面になるとCLのやや急なジグに閉口し次第に遅れ遅れになった。それでも先行者のトレースに助けられ5時間で避難小屋に到着した。数日前に降雪があったがこの時期にしては高温のため、下部はザラメ、次第に林間の重い積雪、上部に行くに従い日当たりの良い部分ではモナカ状、薄皮の下にはパックされたパウダー、それでも林間ではトレースの北よりではモナカの形成が少ない重いパウダーが残っているところもあることを登行時に確かめた。稜線上ではシュカブラ、吹き溜まり、一部氷化した部分も見られたがアイゼンは必要なかった。

早い到着に気を良くし、避難小屋直下の標高差150m程度の中斜面を2本滑走した。パックパウダー、薄皮モナカの練習、練習。小刻みなジャンプターンが適していた。

小屋は広く布団と毛布が10人分ほど常備されており、2階が明るく快適な居住空間であった。

夜中から風が強くなり気温が上昇、僅かな降雪があったようだ。ほぼホワイトアウト・強風の中、GPSを頼りに小屋8時を出発した。稜線からの下降ポイントの同定にやや苦労しながら、相変わらず重いザックにモナカ状中斜面を慎重に下り緩斜面のシラビソ林間に入った。このころから視界もよくなり薄日も見られる。トレース通りでは表面のクラスト・荒れたコースであるため、できるだけ左を狙うと20cm程度の重いパウダーツリーランが暫らく楽しめた。しばらく降雪もなく高温のため、期待できないと思っていたが、儲けものであった。中部の林間急斜面ではやや硬い表面の下に重い湿雪であり難儀した。暫らく平坦な地形をのんびりと進むと白樺・カラマツの樹間が開け、晴れ・気温上昇も手伝って柔らかい湿雪となり、ターンしやすくなった。標高差200m程度の上部30度程度の林間急斜面は日当たりもよく、ノートラックの部分はまあまあであった。重く柔らかい積雪にターンの直前でシュテムを一瞬いれ、即座に後足を折りたたむ大回りが有効であった。最後は林道を暫らく下ってフィナーレとした。居心地の良い避難小屋と早い春の千変万化を堪能できた充実した標高差約1100mのツアーであった。


                                                 (菊池 記)

十石山は乗鞍岳の隣にあります。初めて登る山ですが、山スキーでは本来のクラシックスタイル。3月初めでパウダースノーも楽しめるか、天気と雪のコンディションしだいですが。

3日、8時に白骨温泉に到着、雲ところどころ切れ晴れ期待できそうです。 最初、つぼ足で行くということで、ザックにスキー板装着、非難小屋泊まりと合間ってものすごい重さ、体ふらつきそうです。8時30分スタート、30分登ってシール登行、ものすごい急登です。われわれの前に何人か登ったみたいで、トレース はしっかりついています。2時間ほどきつい登り続いて、やっと平坦1時間ほど、途中、白樺、ブナ、バックカントリー綺麗で気持ちがいい。頂上が見えてきました。先のグループ8人で、ちょうど滑りはじめみたいです。気持ちよさそう。1時30分到着。まだ、早いので小屋直下、北西斜面2本ほど滑り表面クラフトしており、なかなか上手くいかず。 4時から夕飯の準備、宴会です。

4日、8時スタート、ガスと強風でまったく視界きかず。滑降地点、通過してしまいひきかしです。 緊張します。声掛け合い、前後よく確認しなけば斜面クラストしており、ザック重いのと、なかなか上手くいかず、悪戦苦闘。樹林帯濃く急斜面のため、ほとんど斜滑降。それにしても5月の残雪期を思い出させる暖かさとベタ雪でした。白骨温泉に11時30分下山。

帰りは泡の湯で入浴1000円ですが。たまには、贅沢しょうということで大露天風呂(混浴)、乳頭色で、すばらしかったです。

                                                 (岡田 記)

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2007年 千葉県勤労者山岳連盟 ちば山の会 
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