| ちばやま
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ちば山の会2000年2月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方
Tel・Fax 043-255-9821
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日光白根山
2000年になって出発する山行として日光白根山を選んだ。理由は、
○ 何回も登ってある程度山の地形が分かる。
○ 雪がある程度深くてもラッセルして頂上にたどりつける。
○ 適当なテント地がどこにでもある。
○ ある程度の新人なら登れる。
などの点があり要は登りやすいのである。
リーダーをやるつもりなどなかったのだが、いつの間にかリーダーになってしまった。
メンバーは11名。まあこの位の人数ならばなんとかまとめ切れるだろう。
1月7日夜千葉を出発。夜中の12時位にいつもの駐車場に着く。いつもならばテントの中で酒盛りを始めるのだが今回は止めた。最近深酒が朝までひびく。まあ山の中で飲んだ方がうまいだろう。
8日朝7時出発。人のいないスキー場の中をひたすら歩く。30分ほどでリフトの終点に着いた。ここからが約1時間強の急登である。メンバーが多いせいかコルまで2時間近くかかつてしまった。全体に皆バテ気味のようだ。
だいたいリーダーというものは楽な役である。自分が休みたい所で休み、疲れがとれたら登ればいいのだ。山行中は休みの指図、テントの場所、ルートの設定位しておけば、何も無ければやることはこんな物だ。自分がバテ気味の時は他にバテ気味のヤツを探す。そして「大丈夫か、歩けるか。」などと甘い言葉をかける。そうすると大体の人間は余計グロッキーになるのだ。そして自分もこの時とばかり大休止を取る。気をつけなければならないのは、声をかけると逆に強くなってしまうヤツがいるので人間の選択には注意が必要である。
話がそれた。全体的にスローペースなのと、明日の天気が悪そうなので、コルから近目の所にテントを張ろうとサブリーダーの山崎さんと決定し、本来ならば頂上のアタックは明日なのだが、本日登頂と決めた。今一調子の出ない小高さんにテントの設営を指示し、小休止のあと頂上に向かった。
例年より雪が少ない。この山には4〜5回登っているがラッセルが多く、スキー場から頂上までフルラッセルの時もあった。あっという間に避難小屋に着く。アイゼンを着け、あとは本峰の急斜面を登れば頂上である。雪は硬くしまっている。新人も急斜面をおびえることなく高度をかせぎ昼過ぎに全員が頂上に立った。SLの山崎さんは30年ぶりの頂上だと言って喜んでいた。誰もが山の喜びをかみしめる瞬間である。そして、同じ趣味を持つ仲間との和がつながる時でもある。頂上を後にし樹林帯を登り返し、前白根の頂上では皆で本日の頂上をながめ話に花が咲いた。
テントに帰ると小高さんが明るい声で迎えてくれた。この人のいる限りうちのパーティーも大丈夫である。
さあ、楽しい宴会の始まりである。今夜のメインデイッシュはカレーである。ここでもリーダーの権限を出させてもらった。私はカレーが大好きなのである。食当は小倉笑子さん。次から次へと手間のかからない料理が出て来る。そしてうまい。山の中で飲む酒もうまい。みなで山行の美酒に酔っている頃、SLの山崎さんは寒いテントの中で一人天気図を取っていた。やはり明日は悪天である。8時半位で宴会を切り上げシエラフの中にもぐり込む。夜中に雪が降り出した。
朝起きると20cm位積もったようだ。吹雪の中テントを撤収。トレースは完全に消えてい
る。帰りはここでリーダーらしく方向感覚の良いところを見せつけてやろうと思っていたら、ぅしろから、やれ右だ左だななめだ前だとコールされ、そのうち吹き溜まりにもぐってしまい皆に追い越されてしまった。
悪天は朝までだったようでそのうち雲の中から青空が見え始めた。無事スキー揚へ。ここからスキー場の中を歩くのはイヤなので森林帯を通り全員下山。途中温泉で汗を流し山行は終わりました。
渡辺 浩之
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