ちばやま

ちば山の会2000年11月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel・Fax 043-255-9821


甲斐駒 黒戸尾根  (7月1日、2日)


参加者:渡辺(純)、柴田、本多、上茂、深山、渡辺(三)、倉田

 以前から、黒戸尾根を登ってみたいと思ってはいたのだが、そんなある日、事務所に行くとホワイトボードにその計画があったので、即座に仲間入りさせてもらった。梅雨の最中であるから、天気については期待していなかったが、北沢峠までの林道が通行止めという情報があり、そちらに下るという当初の計画も変更、黒戸尾根往復となった。

 6月30日(金)23:50分の急行アルプスで韮崎へ。雨はなくムシムシする中、外で仮眠。蚊、蟻、雑音などで寝苦しく早々目が覚めてしまい、7:50分のバスを待つことなく、タクシーで尾白川駐車場まで行ってもらった。9人乗りの大型タクシーで料金もお得、1台6,900円位で済んだ。7:30分には出発。この先には、なが〜い登りが待ち構えていた。それは、湿気と暑さとの闘いだった。なにしろ風の無い樹林帯のなかを、ひたすら汗を流しながら黙々と歩き続け、苦しさの中にもリズムを感じ、森と一体になっているかの様なこの4時間余りの登りを過ぎると、今度は岩場が現れ、梯子や鎖の連続。五合目小屋に1:00頃着いた時になって、ようやく先の山々の様子が見渡せた。天気のほうはだんだん良くなり、雨どころか夏の陽射しが照り付けていた。
 さて、あと1時間ちょっとで、今日の行動も終わりだと少しホッとしてしまったのが大きな間違いだった。疲れた体に容赦なく垂直の梯子、岩場がこれでもか!と続いた。しかし、こうやって整備された頑丈な梯子や鎖があるおかげで、私にも登ることができるのだと、つくづく感じた。
 七丈小屋、2:30分到着。ほっと一息。キャンプ場は小屋から5,6分離れた平らに整備された心地よい場所で、鳳凰三山が近くに見えた。なんとも穏やかな日和で山の上とは思えない。銀マットを広げてビールタイム。過ぎてしまった苦しさも、ビールのつまみになり、疲れも一緒に発散したところで、明日の予定の話になった。小屋の主人の話だと、北沢峠からバスは動いているとのこと。本多さんの意見に従い、計画は素早く変更され、北沢峠に下山となった。

 翌日3:30起床。超満天の星空。4:30出発の時には、御来光も拝むことができた。頂上までの道はやはり険しいものだった。朝日を浴びてまだ見えぬ頂上に少しづつ近づいてゆくなか、昨日とは打って変わっての大パノラマに疲れも紛れ、皆調子よく6:50分ピークを踏んだ。私にとっては2度目の頂上。前は仙水峠からだったので、今回は非常に達成感のあるものだった。
 下山はあっという間。振り返るとそこには甲斐駒の険しい岩肌が、大きな姿で立ち塞がっていた。駒津峰、双子山を越え、樹林帯をぐんぐんと下ってゆき、もう歩くのが飽きたころに屋根が見え、10:50分バス停着。目の前には立派な御手洗いが新設されていた。バスは、崩壊地を挟んでピストン輸送をしていた。
 広河原からはまた大型タクシーで、温泉を経由して甲府駅までいってくれた。ステーションビルのトンカツ店で昼食。肉以外はおかわり自由。驚くばかりのこの集団の食欲には、圧倒された。次々にやってくるお代わりの嵐、つい私も巻き込まれ、キャベツを追加した。本当に良く歩き、良く飲み、良く食べ、大満足の甲斐駒山行だった。

                             文:上茂

BACK