| ちばやま
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ちば山の会2001年3月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方
Tel・Fax 043-255-9821
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深雪の搬出訓練/font>
2月24〜25日に谷川岳土合山の家付近(白毛門登山口)にておこなわれた、関東ブロック合同の搬出訓練に参加したので報告します。(参加者:広木アイ、倉田、白井)
ところで、搬出訓練ってなんじゃらホイ?
ここで言う搬出は、けが人を助け出し、安全な場所まで運び出すことです。今回は、雪に埋まった人(雪崩とか)を、掘り起こし、斜面を持ち上げる(もしくは下げる)までの一連の作業のことです。
救助隊の内容というよりも、セルフレスキューの内容に近い内容です。自分たちのパーティーが雪崩、もしくは単なる負傷に合ったときに、安全に、しかも合理的に(素早く)負傷者を助け出し、安全な場所に運び出す手法を学ぶ講習です。
講習は初級と中級に別れておこなわれます。私たち3人は中級にてそれぞれ違う班で、それぞれの技術を学びました。
雪崩に巻き込まれた埋没者の掘り起こしは、雪を10cm残して掘り起こします。こうしないと、突然外気に触れて(外気より雪の中の方が暖かい)死に至ることもあるそうです。
雪ごとツエルト(シート)を被せてから雪を払いのけ、シートにくるみ運び出します。
そしてシートにくるんだ負傷者をザイルで固定して斜面を引き上げます。固定の仕方はなかなかテクニックを要し、スムーズな作業が必要です。
又、斜面を引き上げるには、支店づくりが重要です。立木が無い場合のいろいろな支点作りを学びました。中には壊れる支点もあり、支点づくりの勘所を学びます。
引き上げ方も、力を1/2にしたり、1/3にしたり各種ありますが、以前習ったことがあるとは言え、その場で「ハイ、作って」、、、と言われても、なかなかテキパキ出来るものではありません。頭の中で解っているつもりでも、なかなかスムーズに体は動いてくれません。
マルチピッチになると更に悩んでしまいます。よく考えれば当たり前でも、迅速な作業が要求される救出の現場では悩んでいる暇は無いですよね。
深雪の搬出訓練
今回の訓練は、関東ブロック合同と言うことで、関東地区の仲間が集いました。千葉県連だけではとても出来そうにない内容で、充実した講習でした。
自分のパーティーに負傷者が出たときには、救助隊や、外部組織にたのむにしても、その前段階は自分たちで処理しなければならないと思います。セルフレスキューを体験することは、損のないことだと思いました。
記:白井浩司
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