ちばやま

ちば山の会2001年4月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel%Fax 043-255-9821



山行報告:谷川岳一の倉尾根


<山行日>2001年2月24日(土)〜25日(日)
<メンバー> CL藤川(船橋山の会)、白石(記)

2/23 19:40津田沼〜23:50登山指導センター
2/24 8:30登山指導センター〜9:50出合〜14:00第一岩峰〜17:00懸垂岩基部
2/25 7:30懸垂岩基部〜14:00出合〜15:10登山指導センター

 水上の手前から雨が降ってきて、2月なのに雨とは意外だった。朝4時半に起きるが雨。天気は、南岸低気圧がきているから土曜は雨。日曜は回復して晴れの予報。濡れると厄介だから雨が小振りになった8時半に、1ビバークのつもりで出発。 出合までは、所々トレースが残っているがほとんど無く、誰も入っていない。出合から一の倉沢を見るがガスがかかっていて何も見えない。

 出合から50mほど入ったデブリの脇から登る。尾根に出ると40cm程のラッセルになる。雪庇が本谷側に出ていて気を付けながら進む。ここでアイゼンを付ける。第一岩峰は、左のルンゼを約80m行く。この当りで雨が止んだ。3mの岩壁でロープを出してもらう。その先ゴジラの背みたいなやせた雪稜は、雪がしまっていなくてあまり気持ちのいいものではなかった。ここから、コップと衝立が良く見えた。7mの懸垂部分は、懸垂支点を50cm位掘って見つけた。私は見当違いな所を掘っていたのだが藤川さんが掘り当てた。この先の雪壁はブッシュ登りとなり苦労した。青空が見え、白毛門が良く見える。17時。ちょっと早いけど、懸垂岩の基部でツエルトを張れる場所があるからここでビバーク。
 靴を履いたままシュラカバーにくるまった。寒かったけど、夢の中で薄汚れた白黒の小さな貧弱なネコが飛びかかってきてギャーと叫んでいたから結構寝たようだ。夜中から雪が降ってきて、どんどんツエルトが狭くなってきたので、時々中から押し返した。

 藤川さん、開口一番「日本酒のみてえ〜」。起きると、予報より冬型が強まり雪がしんしんと降っていた。今日は低気圧が去って晴れると思っていたのに・・・。下山することにする。昨日のトレースはなく、雪壁は後ろ向きに、7mの懸垂部分は登り返し、80mのルンゼも後ろ向きに下っていった。もうすぐ安全地帯だなあと思っていたら、目の前の雪面に亀裂が走り、え!雪庇崩壊?藤川さん落ちた?はやる気持ちを押さえ近づくと、幅2m長さ2m位の雪庇が崩れた後があり、3m位下に藤川さんが見えた。びっくりした。雪庇の下がそれ程急な斜面でなかったこと、藤川さんが落ちた時ピッケルを雪面に突き刺したこと、崩れた雪の量が少しだったこと、私と8m位離れていたから1人で落ちたことが幸運につながった様だ。無事でよかった。本谷へ下る斜面では、木のある所を通ったがヤバそうな所がありコンテした。が、昨夜降った10cm位の雪が表層雪崩となり怖かった。出合に戻ってほっとした。まだまだ雪が締まってないようだ。敗退になって残念だったが、またチャレンジしたい。



                         白石 美穂

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