| ちばやま
|
ちば山の会2001年11月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方
Tel・Fax 043-255-9821
|
初秋の穂高で岩登り
参加者:柘植ほか1名(非会員)
【9月22日】 北穂東稜
新宿からゆったり寝ていける夜行バス「さわやか信州号」で上高地入り。高梨さんから教えてもらった入山方法だが、値段も安くておススメだ。上高地はガスの中だったが、徳沢〜横尾と進むにつれて青空が大きく広がっていく。屏風岩も今日はバッチリで、1ルンゼあたりいつかは登ってみたいと思うが、やはりどう考えても力量およばずムリかなと思ってしまう。
涸沢に11:30頃到着して、幕営・休憩後12:00に出発。南稜を1時間くらい登って鎖場が現れる手前から北穂沢をトラバースしてあらかじめ目をつけておいたルンゼを登る。ここは東稜の標準ルートのようで踏跡もある。稜線に出ると槍ヶ岳方面の展望が一挙に開けて実に爽快だ。東稜はここから岩登りの領域に入るので身支度をして出発。傾斜はたいしたことはなく、専ら岩稜歩きである。ゴジラの背とよばれる鋸歯状の岩稜をすぎて、ゴジラの頭から顎に懸垂で下りると東稜のコルで核心部も終了。北穂頂上までは40分ほどである。東稜は南稜往復ではあきたらない人にとって、初日の足慣らしとしては適当と思う。テントに帰りつくと澄みわたった空に前穂頂上が浮かびあがり、明日の好天は約束されたようだ。
【9月23日】 前穂北尾根
今日は長年あこがれていた北尾根を登る日だ。3:30に起床して4:30には準備できるが、まだ真っ暗なので、しばらく待機することにする。しかしカールを登るヘッドランプの明りがみえるので、それにつられて我々も出発。途中までは人の頭ほどの岩がゴロゴロしたところで、どこがルートかわからないが、XYのコルへ向かうと徐々に踏み跡もはっきりしてくる。コルにはすでに2パーティほどおり、また我々の後ろからも何組か登ってくる。今日の北尾根は混みそうだ。Y峰へも行ってみたかったが、その間に何組かに抜かれると、V峰での順番待が長くなりそうなので、身支度後すぐにX峰へむけて出発する。X峰の登りは縦走路の急な岩場と同程度、W峰の登りは両手を使うがザイルは不用である。W峰頂上からはDフェースや右岩稜がすごい迫力だ。もしガスっていたらこの景色は見られなかったと思うと感謝の一言につきる。わずかに下るとVWのコルだが、すでに何組か順番待ちをしているので、我々も登攀にそなえて腹ごしらえをする。40分ほどで順番がまわってきたので登攀開始。V峰頂上までは40mザイルで4ピッチであった。相棒とツルベで行くが、実に快適な岩登りだ。技術的には3級程度だと思うので、経験者と組めば初級者でも登れるところである。
U峰を懸垂でくだり、登りかえせば待望の前穂山頂である。奥穂からザイテングラード経由でテントに戻る。予定では今日中に奥穂山荘までテントをあげて、明日は西穂へ縦走することになっていたが、疲れたのと生ビールの誘惑に負けて本日の行動を終えた。なお、下山途中ヘリが飛び回っていたので、不思議に思ったが、午前7時すぎに北穂で1名、8時すぎに西穂稜線で1名が滑落で
なくなったことを帰宅後知った。
【9月24日】 上高地へ下山
報告者:柘植
BACK