ちばやま

ちば山の会2002年2月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel・Fax 043-255-9821



山行報告  八ヶ岳 赤岳・天狗尾根


日時:1月12〜13日 参加メンバー:高梨・赤平・柘植(記)

記録:
12日 美しの森駐車場9:20→11:50出合小屋12:20→14:00天狗尾根2200m付近

千葉を早朝出発する。甲府盆地に入ると目の前に真っ白な南アや八ヶ岳が迫り、夜行では味わえない風景を楽しむ。清里駅に近づくと、目指す天狗尾根は岩峰群を赤岳山頂目指して連ねており、身の引き締まる思いだ。美しの森駐車場に9時前に到着。3連休なので、もっと賑わっているかと思っていたが、凍った駐車場に車が数台だけの寂しい冬の風景だ。地獄谷沿いの林道を歩いていくと、トレースはいつのまにか沢に降りて堰堤をいくつも越えていく。出合小屋はしっかりした建物で、登山計画書受付箱が設置されている。覗いてみると天狗尾根に2パーティー、旭岳東稜と権現岳東稜に各1パーティーがすでに入山しているようであった。末端近くから早めに稜線に上がる。急登ではあるが、すぐに尾根に出てゆっくり高度を稼いでいく。先行パーティーのトレースを利用できるのはありがたいと思っていたら、間もなく2番手を追越して先頭に追いついてしまったので、ここからちば山隊がトップに代わる。深雪のラッセルはももから腰くらいまでで結構きついが、これが本来の冬山だ。2200m付近に幕営適地を見つけたので、時間はまだ早いがツエルトを張る。その後で、追い抜いた1パーティーのほか3パーティくらいがもう少し先まで行ったようで、明日はそこそこ賑やかになりそうだ。

13日 幕営地7:20→9:50大天狗基部10:20→稜線11:20→ツルネ13:05
    →15:05ツルネ東稜末端15:20→17:00美しの森駐車場

幕営地からも樹林帯の急登が続くが、途中2パーティーを追越すと、目の前に奇岩カニのハサミが現れる。手前では2パーティが準備中でまたもここからちば山隊がトップになってしまう。ここを左手から簡単に巻くと、10mほどのフェース状。これを慎重に越えると、次は右手のルンゼ状を直登するが、ここにはフィックスが残っていた。これにプルージックをとって、越えると目の前に大天狗がそびえている。まだ手前には2つくらいの小岩峰があったが、快調に越えていく。大天狗の基部で燃料補給しながらルート検討をしていると後ろから来た2パーティーが直登ルートとトラバースルートに取り付いた。こちらも休憩が終了したので早く出発したいが、どちらもなかなか進まない。早く取り付けそうなほうから行くことにしたが、直登組はなかなか進まないので、トラバース組の後を行く。小天狗を左から巻くと、ようやく主稜線に到着して天狗尾根も終了。阿弥陀岳や中岳方面にはたくさんの人影が見える。行者小屋や赤岳鉱泉付近はさぞ賑わっていることだろう。先行パーティーは赤岳方面へ行くようで、ここからは誰もいないキレット小屋方面へ下っていく。急斜面の下りは雪も風で飛ばされて、無雪期とあまりかわらない状況だ。ただ樹林帯へ入ると俄然雪が深くなり、ラッセルがきつい。ありがたいことに途中で権現方面から2人組が縦走してくるのとすれ違い、少しだけ楽になる。それもツルネの頭までで、東稜は期待していたトレースもなく、深雪の中をテープを捜しながら慎重に下る。途中でトップの柘植が雪に完全沈没して、抜け出せない。ここから高梨ターボが全開となり、後続二人に道を提供。2時間で末端に到着したが、この下りが今回の山行で一番きつかった。なぜか最近は登りよりも下りがしんどい山行が多い。昨日立ち寄った出合小屋をパスして、薄暗くなるころようやく美しの森駐車場にたどり着いた。


                         柘植(記)

  

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