ちばやま

ちば山の会2003年10月

千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方

Tel%Fax 043-255-9821



笹穴沢沢登り報告


日時:8月30日〜31日  リーダー:高松
メンバー:高松、上茂、石井、加藤洋(記録)

笹穴沢は平標山の南東に突き上げる沢で、源頭は草原、滝は120Mの大滑を始めとする豪快な滝が連続する沢である。私は2度目であるがリーダー高松さんの意向により今回は滝をあまり巻かずに直登するということになった。

上牧駅前に前泊し、川古温泉前から出発する(5:30)。ゲートは3ヶ所あり1時間20分林道を只管歩き入渓する。7:20遡行開始。すぐに圧倒的な水量の1〜3Mの連瀑帯があり、高松さんがすかさず白泡立つ釜に飛び込む。他3名はすぐ脇の巻き道を選んだ。6M滝で休憩中後続の2人パーティが追い抜かれる。ゴルジュとは感じさせない広い谷間を大岩を越えながら進むとやがて金山沢出合(9:10)である。正面に聳えるクロガネ岩峰を過ぎると10M以上の滝が連続する。2段の滝前で記念撮影。左俣を見送るとすぐ核心部の2段30Mの滝である。最初のトラバースが難しく高松さんが何度もハーケンを打ち込む。微妙なムーブで右側を登るが上部の1歩も難しい。直後の滝も右のルンゼを登るが下から見上げると易しく見えるが上へ抜ける所がいやらしい。階段状の滝は左からバンドを伝い落ち口はシャワーを浴びながら引っ張り上げてもらう。この辺から小雨が降りだしガスが立ちこめ視界が悪くなる。左横から落ちる横向きの滝は左からザイルを出してもらい大高巻きをするが濡れた枝沢のトラバースが悪い。大滑の前の25M滝もやはり左から巻く。いよいよ120M大滑である(3:30)。ガスでその全容は見えないが前回はその雄大さに驚嘆しながら高巻いたが今回は直登することとなった。雨で濡れていたため右から行く。下部は逆層になっている所もあったがザイルを使用せず数本のシュリンゲを繋いで長く伸ばし高松さんに引き上げてもらい夢中で登った。中段で滝は右に曲がり幅が広くなる。夕方近くとなりビバーグできる所を探し10Mコップ状滝の前に平らな岩棚があり草を敷き石を並べてテントを張る(5:00)。雨のため焚き火はできない。テントをザイルで結びそばの岩に固定する。すぐ下が滝なので不安だったがここで一夜を明かした。

翌朝は曇り、視界は悪くない。7:00出発。コップ状の滝はよく見るとかなり奥まで侵食されて潜滝のようだ。左から巻くが途中のトラバースの足場が悪く草を束ねて抜けないように掴む。ここから先は沢は幾つにも枝分かれし源頭のようである。トリカブトが風に吹かれている。平標山の巻き道は現在通行禁止、頂上より東側の稜線に辿り着く(8:20)。ガスが一瞬取れて日が差し雲海の向こう側に万太郎山が望める。9:00頂上、あとは山の家経由で元橋へ下山(12:00)し、タクシー(9750円)で川古温泉前へと戻った。




                         加藤洋(記)

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