ちばやま
ちば山の会2004年11月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方
Tel・Fax 043-255-9821
越後三山集中山行 八海山八ツ峰直登コース
「えー、これ登るのー?」
八ツ峰の一番手前の巨峰である大日岳の岩を見上げながら、誰かが叫んだ。ゴツゴツした岩の上から1本の鎖が垂れ下がっている。鎖の両脇は断崖絶壁。落ちたら、自分の名前が刻まれたレリーフができてしまうだろう。まずは皆が見守る中、高梨さんが、登り始めた。下から見ていると、登り難そう。岩の上まで登って、高梨さんが「ザイルだそうか?」と声を掛けてくる。
そこまできついはずはない、かなり年配の人だって上り下りしてるんだから、と思いながら、皆が登って行くのを見守る。鎖場は、鎖を両手でしっかり持って、股の下に鎖を通し、鎖の支点に向かって真っ直ぐ登るのが基本だ。片手で鎖を持つと、鎖から体が離れるので、足が滑った時にかなり振られる。そのことを思い出して、登りずらそうにしている室さんに、「こんな格好で登れない?」と両手で鎖を持って2〜3歩、実演して見せる。簡単そうに登って見せたのが良かったのか、そのスタイルを真似て、そのまま上まで登ってくれた。
登り切るとすぐ山頂。岩の上とはいえ、割と広いので、恐怖心はなく、宙に浮いているような爽快感のある景色が周りを取り囲む。薄っすらと雪を被った巻機山が格好いい。それに越後駒ヶ岳も。
10月中旬の八海山は、山の上部のみ紅葉していた。誰かが言っていたが、赤が少なく黄色が多い。ロープウェイでかなり高い所まで上がってこれるためか、沢山の登山者で賑わっている。大日岳から先、幾つもの岩峰を越えるのだが、その度に片道通行の鎖場があり、譲り譲られつつ千本檜小屋まで辿り着く。最初は怖がっていた鎖場も皆、段々慣れてきたのか、さっさと越えられるようになっていた。 小屋に着くと、手が赤茶けて、錆の匂いがするのが気になった。ベンチに腰掛けて休憩しながら、室さんにもらったウェットティッシュ「森の妖精」で手を拭く。もう鎖場がないといいのだけど。。。
女人堂から稜線づたいにロープウェイまでは、オフゲレンデ山スキーのルートになりそうだ。真冬の八ヶ峰山頂まで登るのは無理にしても、十分に眺めの良い所まで登れるであろう。樹林もそれほど高くないから、今年から始めた私のへたっぴぃなテレマークでも、50回も転べば、滑って降りて来れそうだ。泊まれそうな山小屋もあるし。 のどかな秋の草原の斜面を見て、そんな話をしながら、賑やかな稜線を下った。
日時:
10月16日
メンバー:
八ツ峰直登コース 高梨、菊池、室、加藤、松澤、渡辺トシ(記)
阿寺山経由八ツ峰周遊コース 広木(愛)、三輪、倉本(俊)、舟山、大木
コースタイム:
登山口6:30−5合目8:20−大日岳11:20−地蔵岳12:40−千本桧小屋12:55−八海山ロープウェイ乗場15:00
渡辺トシ
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