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海南島通信〜おもわず泰山登高記(その2)

2月10日 初二 泰安賓館0600→中天門0900→南天門1400→玉皇頂1500→神憩賓館1530

最初の一段  当初の計画では登山バスとロープウェイを乗り継いで頂上に向かう予定でしたが相変わらず登山バスが不通であることから足で登ることにしました。泰山の最もポピュラーなルートは泰山中路ですがこれは頂上まで標高差約1,500m、全行程が約6,000段の階段で構成されています。よくもまあ延々と作った物だと思えるのですが、中国人は結構こういう事を平気でやってのけます。岱宗坊近くにある泰山賓館を出て坂を登っていくと15分位で入り口に着きます。





紅門をくぐると山らしく・・・なりません  一般の観光客は別として信心深い人々はこの一段目から登るのだそうです。頂上の道教寺院に奉納する為、長さ1メートルもある巨大線香を抱えて登る人々もいます。写真を撮っていると革ジャンのポケットに手を突っ込んだアンチャン風の人がバイクをアゴでしゃくりながら「乗ってくかい?歩いたら疲れるよ〜」と言います。「こんなバイクで上に行けるの?」と聞くと、どうやら村人達の利用する路が途中まであるようなのですが、どうせなら自分の足で登りたいので断りました。

 参道には要所要所に右の写真の様な関があるのですが、どこまで行っても石畳と階段です。なかなか山らしくなりませんが、斗母宮を過ぎると辺りは松林となり、左右に凍った滝などが見えたりして次第に深山らしくなってきます。

この程度でしたらいくらでもあります とにかく寒い みんなこんな格好で登ってきます
この程度でしたらいくらでもあります とにかく寒い みんなこんな格好で登ってきます


 まわりの中国人を見ると厚着はしているものの、町中と余り変わらない格好です。両手にビニール袋をぶら下げて、まるでスーパーの買い物帰り、と言った感じです。靴だってペラペラの布製です。登山靴にザック、ゴアテックスのジャケットを着ている私は随分浮いていたのでしょうか、「どっから来来たんだ?」と度々聞かれます。中には「みんな暖かい海南島に行きたがるものなのに、なんでお前は海南島からこんな寒いところに来るんだ」と説教(?)するお爺さんもいたりしました。一々拙い中国語で応じていると「家族はどうしているんだ」、「何で結婚しないんだ、何か夢でも持っているのか」と会話のレベルがだんだん高くなってきます。中国にはこのような気さくな人たちがたくさんいます。時には気さくを通り越してお節介に感じられることもあるのですが、あとになると楽しい思い出として残るものです。

 そうこうしている内に中天門に到着。高低差でほぼ中間地点です。ここからはロープウェイも運行しており、ほとんどの人は利用します。しかし、折角ここまで来たのですし、まだ昼前なのでこのまま登ることにしました。ここからは傾斜も急になってきます。

とくに十八盤と呼ばれる急傾斜では手摺りにすがり、ハヒハヒ言いながら登ります。

やっと中間地点 まだまだ遠い 葱煎餅(ネギ味噌クレープ)を焼く茶店の看板娘
やっと中間地点す まだまだ遠い 葱煎餅(ネギ味噌クレープ)
を焼く茶店の看板娘


途中出会った泰山犬、ちょっとおすまし 帰りに撮影したらこうなっていました
途中出会った泰山犬、
ちょっとおすまし
帰りに撮影したらこうなっていました
 南天門に着くと急傾斜も終わり、あとは平地とも思える様な斜面になります

 私は他の観光客達が頂上に向かうのに背を向けてひとり月観峰に向かいます。ここは頂上に広がる天街や泰安市街を見るには絶好のポイントです。また、天幕を張れそうなスペースも数多くある上、トイレもそこそこ近いのでお勧めです。遅めの昼食を摂ったあと、玉皇頂、日観峰にも登り、頂上直下の神憩賓館に入りました。

「天街」・まさに天に開けた街です 頂上の社殿
「天街」・まさに天に開けた街です 頂上の社殿
「天街」・まさに天に開けた街です 雰囲気たっぷり
世界遺産に指定されたので
岩肌を削って記念碑にしてしまいました
このあたりが中国らしいところです
雰囲気たっぷり


日観峰で御来光を待つ人々2月11日 初二 神憩賓館0900→大衆橋1040→泰安バスターミナル1120、1215→済南バスターミナル1315→山東大厦1400

 日の出は7:10なのでホテルを6:30に出ます。前の日に下見をしていたので日観峰の隣のピークで岩陰に隠れて風を避けながら待つことにしました。日観峰から日の出を見るのが最高らしいのですが、写真の様な人混みでは見る気にもなれません。写真屋さん達の売り声も賑やかで厳粛とか荘厳と言った言葉とは縁遠い世界です。やがて東の空からゆっくりと日が昇り周囲を紅く染め出していくと、「さあ、めし、めし」って感じでみんなぞろぞろホテルに帰ります。

素晴らしい御来光 下山にはロープウェイと開通したての登山バスで一気に下ります。でも路面は圧雪状態で、朝日にぎらぎら光っています。一応滑り止めの砂を撒いてはあるのですが、尻を振らせながらカウンターを当てて下るバスは始めての経験でした。

 下山してから済南市内で2日滞在し、13日に海口に戻りました。その間も、色々とあったのですが、あまり長くなるのもどうかと思いますのでこのへんでおしまいにします。

                                 北爪(記)

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2005年 千葉県勤労者山岳連盟 ちば山の会 
http://www.chibayama.com