ちばやま |
ちば山の会1998年6月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方Tel・Fax 043-255-9821 |
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<<春山合宿>>
4 立山雷鳥沢春山合宿に参加して 記 柴田那奈美
いろいろ楽しかつた事や、勉強になつた事が沢山あつて、限られたスペースで言い 表せないのが残念ですが、キャンプ最終日の早朝に一ノ越まで登つたことを思い出し てみようと思います。 3時の集合と聞いた時は、起きられるのかどうか、睡眠不足で体が動くのかどうか、 心配でしたが、満天の星に導かれて歩き始めると、思ったより体は軽く、凍った雪にア イゼンが良く効き「よし、行けるぞ」と勇気が沸いてきました。前日の好天の雪はとけ はじめていて軟らかく、歩き難かつた事を思い出しました。歩き始めて30分後に休憩 に行動食を取ったあと、スロープは急に厳しくなり、リーダーや先輩方のあとについて 行くのが段々大変になりました。離れないようにしようと頑張ると、足元がおぼつかな くなり、あせって重心を失ったり、力がよけいな所に入ったりして、心臓の苦しさと精 神的な切迫感でつらい思いをしました。自分の未熟さを痛感したりもしました。そうこ うしているうちに、いくら頑張っても前との差はどんどん出てきて、ついて行けなくな り、マイペースで歩くより仕方がなくなりました。そうなると今度は楽になりました。 あまり前の人とを待たせてはいけないと思いつつも、焦ったり慌てたりしないでいい分 気持ちが落ち着き、一歩一歩確かめるように歩きました。雪山の歩き方も自分なりに納 得でき楽しくなりました。前方を行く人達は、まるでスローモーションの画面の中にい るように、どんどん小さくなり、とうとう明るくなりかけた空と白い雪の稜線の向こう ヽ最後の一人が見えなくなるころ、私自身も随分高度を稼いだことに気がつきました。 一ノ腰ももうひと頑張りだと嬉しくなりました。一ノ腰山荘が見えるころにはもう雪は なく 、最後を一気に登りました。 私のペースで一緒に歩いてくれた倉田さん、竹内さんありがとう。 目の前、右には槍、山々の奥に富士がかすかに頭をのぞかせていました。ご来光は雄山 の影に隠れて拝めませんでしたが、浄土山を明るく照らし、四方の山々の美しさを堪能 しながら、皆でここに立てたことの幸せを感じました。リーダーや先輩方のおかげです。 有り難うございました。私の今後の課題は早く歩く事だと思いました。