ちばやま
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ちば山の会1999年3月
千葉市中央区弁天町5番地鶴岡方
Tel・Fax 043-255-9821
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第6回関東ブロック「雪崩事故を防ぐための講習会」に参加してきました。
白石 美穂
1. 日 時 1999年1月15日〜17日(2泊3日) 土合山の家
2. 場 所 谷川岳、白毛門
3. 参加者 山崎修一、広木愛子、白石美穂
4. 内 容
1月15日 11:30〜ロープウェィ山頂駅から天神尾根に50m程行った場所で雪質の観察
を行う。
13:30〜ロープウェィ山頂駅から天神尾根に300m程行った所に場所を移し
て同様に雪質の観察を行う。
(1)弱層テスト
@直径30allの感覚をつかむ→ピッケル、ストックに印を付けておくと良い。
A引く力の強さをつかむ⇒手首で引いたら剥がれる、腕で抑えて引いたら剥がれる等。
Bルーペでスライドした層の雪質を見る。⇒新雪、しまり雪、ざらめ雪等。
(2)スノーピットを掘る。(約2m)
@ルーペで雪の結晶を見る。
A雪の硬さを知る。→指でさわる。はけではく。
(3)雪庇の断層面を観察する。
@雪庇の断層面に塗料を吹き付け、雪の層の傾き具合を見た。
1月10日 8:30〜白毛門へ向かう登山田の少し広くなった場所で雪質の観察を行う。
→弱層テスト、スノービット(約1m)
9:30〜講師による「雪崩事故による埋没者救助活動」のシュミレーション
の見学。
(1)設定
2人組パーティーが雪崩に遇い、うち1人が埋没してしまった。そこに6人組パーテ
ィーが通りかかり、救助を求められ遭策を行う。埋没者はビーコンを持っていなか
った。
(2)内容
@メモを取り、指揮者をたて、安全確保をすること。
Aスカソフ&コール
Bゾンデによる3点法。
C埋没者発見後、掘り出し、救出、搬出、安全な場所への移動。
(1)スカッフ&コール→雪を手で掻き分け、埋没者にコールし、耳を雪にあてて返事
をきく。
(2)ゾンデによる3点法→一列に並びゾンデで足の前の雪面を3回刺して、足進むこと
を繰り返す。
12:30〜ビーコン操作を習う。
(1)雪波誘導法
(2)直角法→埋没地点から2m以内に来てピンポイントを探す。
14:30〜埋没体験。
15:30〜シャベルポンポンテスト。
1月11日 8:30〜土合山の家駐革場すぐ脇の斜面で雪質の観察を行う。
(1)スキージャンプテスト
(2)スクラムジャンプテスト
(3)シャベルポンポンテスト
8:30〜11:00斜面を歩きながら、ルートの取り方、地形の見方を学んだ。
5.感想
○講習会で学んだことを非常に簡単に書きました。ここだけでは書ききれないので
山崎さん、広木愛子さん、私美穂が一緒に山に行く人達に伝えていきます。
○冬山個人装備に、スコップ、ビーコン、ゾンデを耳にするようになりました。
ビ―コンによる捜索は、埋没地点の特定を容易にすると感じました。雪崩に遇わ
ない様に弱層を見つける学習をするのはもちろん大事だけれど、もし雪崩に遇っ
てしまった事を考えると絶対ビーコンは持っていた方が良いでしょう。
○雪崩判断には、科学的裏付けを持った観察、理論が必要だと感じました。人が誘
発する雪崩は足元から起こると思っていたけど、実は撃激を加えた足元より上方
から起こるのです。初心者は自分のために、会のベテラン者は、会にフィードバ
ックするために、この様な講習会に参加することを勧めます。
○白井さんは、仕事の都合で行けなくなってしまったにもかかわらず、前日の夜に
土合駅まで車で送ってくれました。本当にありがとうございました。
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