神楽雪洞・中尾根山スキー報告

日時:2002年3月23日(土)、24日()

メンバー:ツボ足隊;CL冨樫、高梨、北爪、柴田、澤田、飯塚(香)

山スキー隊:CL小倉(時)、菊池(TM)、渡辺(俊)、今西、小倉(笑)、筒井(SB

3月23日(土)曇りのち小雪

当初、仙ノ倉シッケイ沢の挑戦を予定していたが、天候が悪いため急遽、神楽雪洞山行に同行した。早朝千葉市役所を出発、スキー場の駐車場で飯塚(香)さんと合流、ロープウェイでゲレンデの最下部(879m)に到着した。ツボ足隊はここから登行が始まったが、スキー隊はゲレンデで2,3本足慣らしして、和田小屋までのゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラを降りると、曇天・小雪まじりでかなり寒い。和田小屋でツボ足隊と合流、行動食と温かい飲み物をとり、ツボ足隊との時間調整のため、ブナ林急斜面の滑降を楽しんだ。アイスバーンの上に10cm程度の新雪が積もり、スピードが出すぎるため、コントロールが難しい。



1300ツボ足隊と合流し、本日のスノーキャンプ地・リフト終点から2-300mの下の芝(1684m)に到達した。まずカマ天の設営である。人海戦術でスコップとツボ足で整地し比較的短時間で設営完了。つづいて雪洞堀である。

斜面を利用し2班に分かれ4,5人用の横穴式を掘りはじめたが、これが大変、硬い雪と要領が悪く体力不足も手伝って青息吐息である。ベテランの力を大いに借りて2時間強で立派な寝所が確保された。

夜になり雪が降り始めたが、宴会は温かいカマ天の中で、明日の晴天を期待しつつ、大いに盛り上がった。ちょうどいい酔い加減で吹雪のなか、いよいよ初体験の雪洞に向かった。不安な気持ちを抱きつつ寝袋に潜り込んだ。いつのまにか寝てしまっていたようだが、外はかなりの吹雪。嘘のように静かで温かい雪洞の中。途中で小倉さんと富樫さんが見回りに来てくれた。暫くしてふと気が付くと蝋燭の火が弱くなっている。やや酸欠気味か。入口が吹雪でかなり塞がっている。このままだとヤバイか。北爪さんと雪掻きをしたら、火勢が戻りほっとして再び眠りに入ることができた。

3月24日(日)晴れ

天気が回復、青空と新雪のコントラストがじつに素晴らしい。はやる気持ちを抑え、定番の温かく美味しいオジヤとラーメンを食べた。

8:00わがちば山隊は、トップでトレースのない真っ白な新雪にラッセルを刻んだ。ルートはシラビソの緩斜面から徐々に急になり、ダケカンバの急斜面を中ノ芝(動いてないリフトの終点)まで30cm位のややきついラッセルであった。ここを過ぎるとまもなく上の芝である。無木立の緩い大斜面、苗場山の雄姿を望め、雪山山行の素晴らしさがヒシヒシと感じられる所である。

9時半稜線(2000m)に到着、苗場山をバックに記念撮影後、神楽峰に向かうツボ足隊と分かれ、中尾根のトップに向かった。願ってもないツアー日和である。稜線の雪庇の下をトラバース気味に登っていくが、直下から少し離れてルートをとれば問題ない。振り返ると稜線越しの苗場山が素晴らしい。間もなく中尾根トップから続いている台地状地点(1984m)に到着。シールをはずし、いよいよ滑降コース(白樺沢に向かうコース)の始まりである。稜線を数十メートル滑り右に折れ尾根のトップに到達した。直登してきたボーダーのグループもいる。直射日光でやや重くなった深雪急斜面に飛び込んだ。皆思い思いのシュプールを刻んだ。わがちば山の唯一の山岳スノーボーダー筒井由香ちゃんもハイスピード大ターンで決めている。ヤングテレマーカ―の今西君は目にも止まらぬハイスピードテレマークでぶっ飛ばしている。俊ちゃんも山スキー小回りターンで深雪にシュプールを刻んだ。小倉夫妻も負けてはいない。

この日は絶好のツアー日和のため、中尾根の大斜面はボトム(1605m)まで無数のシュプールが刻まれた。

テント場に上り返すと調度ツボ足隊も下山してきた。テントを撤収し下山であったが、私を含め若者グループは滑り足らず、再び中ノ芝まで登った。極秘コースであるが、動いてないリフトの下は日陰のパフパフ深雪コースなのである。テレマークターンをビシッと決めた。

冬山先輩諸氏の御指導のもとでの雪洞泊は、色々な経験ができ非常に有意義であった。また大部隊で整然と登った雪山の素晴らしさ、さらに数回目にして初めて仲間と分かち合った中尾根滑降の楽しさを思い出す山行であった。