根子岳山スキー報告

【山域】 長野県 根子岳(2207m)
【日時と天候】 2007年1月8日 峰ノ原スキー場-8℃、ゴルフ場通過時まで晴れ、のち曇り・小雪・ガス、山頂風やや強く-14℃、視界約30m
【メンバー】 CL菊池、渡辺トシ、舟山(全員TM)
【行程】 3:30千葉発−渡辺家−上信越道-上田IC−峰ノ原スキー場8:30リフトトップ−ゴルフ場−笹薮難行(約30分)−ヘリルート合流−12:07根子岳頂上−ヘリルート滑走−ゴルフ場−14:00スキー場

 強い冬型がやや緩み、風も弱まった日を選び、ここ数日の降雪30−40cmの情報をスキー場から得て、柳の下の2匹目のドジョウを狙って峰ノ原に向かった。菅平までは雪の舞う曇天にテンションが下がり気味であったが、峰ノ原につく頃には予想外の晴れとなり、昨年とほぼ同ルートのゴルフ場では、木々の樹氷と広大な雪原、根子岳の雄姿と青空の素晴らしさにデジカメ撮影をしながらのシール歩行にテンションは一時全開状態となった。しかし今回の冬型は二つ玉低気圧が一つになり急速に50Hp落ち込み発達したため、春型で降雪時の気温が高く、やや重く深いパウダーであり、昨年ほどの激パウは期待できないと当初から感じていた。それどころかゴルフ場を通過しヘリルートへの合流が近づいた登りになると、笹薮の上に積もった重い40cmほどの新雪に踏み入れた途端、難行苦行が始まった。笹薮が全く圧密されてないため踏み入れた周辺3−4m四方に一瞬にした亀裂が走り底なし状態で落ち込む。重い深雪のため板を持ち上げることもできず、数歩進むことも難しい。こんなに辛く面白い経験は初めて。シーズン初めは圧密されない笹薮上のルートでは滑走時に苦労するのは、1昨年湯の丸で経験しており注意していたが、登りでルツボのはまるとは。テンションは一気に下がり、立ち往生状態であったが、ほんの数十mの苦行を約30分で突破しヘリルートに出た。この頃には、小雪の曇天・ガスの視界不良状態であった。下りでわかったが、右に大きく巻けば問題なくヘリルートに出れることが判明した。

 ルートは前日までの強風による降雪のためパックされた重いパウダー、吹き溜まり、雪不足のブッシュ、山頂付近ではガリガリの不整地斜面、なんとかモンスターになりかけたおおきなシラビソのしたと山頂で証拠に記念撮影を終わらせ、風を避け樹氷の間で行動食休憩を取った。視界不良と雪不足のいため目的の北西斜面は断念、標高2000mくらいまでは、コワゴワゆっくり滑走したが、それでも悪条件のため、みんなコケマクリ、一度コケルと立ち上がるのが大変。視界不良のためメンバーを見失わないよう注意した。徐々にやや重パウダーにリズミカルにテレマークターンを刻める状況になり、避難小屋を通過、平坦地まで下った。ここから右へ有刺鉄線の外をまわりゴルフ場に出れたが、登りの笹薮より少し下部(約150m位か)の地点であった。登りのトレースに戻りスキー場へ、あとはゲレンデをダラダラ滑り終わるだけ、本日の満足度は50%、これも山スキーの良い経験と自分を慰め、トシちゃんには「滑り足りないだろうから、俺は1本で下で休んでいるから、2・3本滑ったら」ということにした。ところが斜度20−25度のリフトの下のノートラックが残っているではないか。「水を得た魚」の如く30cmほどのやや重パウダーに素晴らしいテレターンがビシビシ決まった。もう1本追加し満足度を一気に70%に回復し、面白可笑しい山スキー山行となった。

 昨年の同時期が例外で、ピンポイントの狙いが当ったが、例年は1月下旬頃にならないと下雪形成が不十分であることを今更ながら再確認させられた。







                                                     (菊池 記)

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2007年 千葉県勤労者山岳連盟 ちば山の会 
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